活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
栗田有起『蟋蟀』
栗田有起『蟋蟀』筑摩書房、2008.9、206p、1500-

サラブレッド
あほろーとる
鮫島夫人
猫語教室
蛇口
アリクイ
さるのこしかけ
いのしし年
蟋蟀
ユニコーン


短編集。
わたしの家系の女性はほとんど、人の手を取っただけで、
その人の今後が「見える」力を持っている。
ある意味サラブレッドであるわたしは、能力を生かして占い師になった。
初めて好きになった彼の手をつないだとき、彼の未来が見えた。
わたしのいない未来が。
こんなに好きになったのに。

大学の同期だった鮫島と結婚したのは25歳、3年後に離婚した。
鮫島はゲイで、いつもノンケの男性に恋をして乙女的に苦しんでいる。
その母が余命宣告をされたとき、友情にかられて結婚したのだ。
わたしは今は、別の男性と暮らしているが、
入院している鮫島の父の見舞いに行くことになった。鮫島夫人

13歳の時、自分の中にいる馬の存在に気づいた。
美大を卒業し、デザイン事務所に就職してからもずっと、
馬は私の中にあった。
目をこらすと、他人の中にいるものを見ることもできた。
女性の中にいるのは、例外なく動物だった。ユニコーン
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以上3作がマイベスト。
あ、表題作入ってないや。

でも、この人の、もっと長い話読みたい。
いちばん好きなのは『お縫い子テルミー』なんだけど、
あれでも中編だし。
この短編集は悪くないけど、不条理系に片足つっこんだみたいな、
ちょっと座りが悪い感じ。

★★★
20081210借
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