活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
長野まゆみ『左近の桜』
長野まゆみ『左近の桜』2008.7、角川書店、
260p、1300-

第1章 花も嵐も春のうち
第2章 天神さまの云うとおり
第3章 六月一日晴
第4章 骨箱
第5章 瓜喰めば
第6章 雲母蟲(きらむし)
第7章 秋草の譜
第8章 空舟(うつおぶね)
第9章 一夜半
第10章 件の男
第11章 うかれ猫
第12章 海市


名字は左近、名前は桜蔵と書いて「さくら」。
できればフルネームで自己紹介はしたくないかれの、
実家の家業は旅館「左近」。
武蔵のはずれで、公にできない恋人同士の隠れ家として、
ひっそりと営業している。
常連客の多くは社会的地位の高い男性で、
その恋人も同性である場合が多い。
「左近」の女将である父、
他に家庭があるけれど妻公認で「左近」を訪れる外科医の父、
にぎやかでわがままだが、憎めない5つ下の弟、
弟が所属する生物部の顧問で、要領の悪い下宿人の羽ノ浦、
1級上で、医大を目指す受験生である女友達の真也。
個性豊かな人々に囲まれて、桜蔵の波風立てずに普通に生きたい
願望はいつもかなえられないことが多い。
しかも最近、桜蔵はどうも、奇妙な男に関わることが多い。
どうやらそれは、この世のものではないようなのだ。
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はい、定番の「波風立てずに普通に生きたい」願望の主人公が、
ある種の人々(じゃないときも多いけど)には垂涎の何かを持っていて、
その人たちに集られてわけわかめ、のお話ですよー(笑。
…終わり。
あ、いやいや、おもしろいけど(笑。
半ズボンにハイソックスの美少年にどうしたこうしたよりかは、
詰め襟の美男子をどうしたこうしたのほうがいいにきまってる(そうか?)
あー、桜蔵くんはこんなに真也ちゃん好きなのになー。
そっちの道に(も)行っちゃうのかー。

ちなみに「六月一日晴」の読みは「くさか・きよし」。
名字が「望月」の質屋さんの屋号は「八疋」(15-8=7)。
紙を扱う商家の軒先には「紙商い」と墨書した古紙の束が下げてあって
屋号は「風はや」(ちはやふるかみ、らしい)。

というようなことば遊びにぞくぞくする文学系(元)少女御用達本。

★★★
20081210借
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