活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
宮木あや子『群青』
宮木あや子『群青』小学館、2008.10、152p、1300-

紺碧 三原色 群青


血液の病気で余命宣告を受けた由起子は、沖縄の離島、南風原島に単身やってきた。石垣島から高速船で1時間。どこまでも広がる青い海からの風を受けて、毎日散歩をする。もうピアノはひかない。ピアニストとしての活動は、上海音楽廳で演奏した「亡き王女のためのパヴァーヌ」が最後になる。婚約者からも身を引いた。由起子はこの島に死にに来たのだ。調律の狂った、島で唯一のピアノの前に座っているときに、漁師の龍二が声をかけるまでは。
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お…おそろしいほど中身のない本を読んでしまった…内容がないよう…
不治の病、心の病、親の反対、強姦/妊娠/流産、大自然etc.などが昨今の「泣ける」邦画に必須の要素らしいけれど、この話もきちんとそこを踏襲している。でも、これで泣ける人がいたとしたらすごいなあ。そのことにむしろ感動してしまう。
同名映画の脚本をもとに書かれた小説、と扉の裏に注記してあるけれど、映画の予告編では、本書が「原作」とクレジットされていた。よくわからない。

「よく調べましたね」感は、ここでも拭えない。波照間島、取材したんだね…としか言えない浅はか感。沖縄方言っぽい固有名詞を散らばせているけれど、その手垢のついた表現といい、どうしようもなく陳腐。「亡き王女はパヴァーヌを贈ってもらえたけど」的なモノローグがあったけど(ページ未確認)、念のためいうけど、この曲、別に実在の王女に捧げられた曲じゃないですよ…?

めずらしく酷評してしまったけれど、混んだ電車の中で活字を追う、という用途のためには悪くなかったですよ。頭使わなくて済んでエコだったし。

20101024借★★
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