活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
香山リカ『雅子さまと新型うつ』
香山リカ『雅子さまと新型うつ』朝日新書、2009.3、
195p、700-

〜雅子さまへの手紙〜
第一章 長期化した療養生活
 始まりは「ストレスによる心身の不調」
 「育児と公務の両立に悩む雅子さま」は共感を呼んだが…
 立たない復帰のめど/皇太子の「人格否定発言」
 雅子さまのストレスの正体/精神科医の治療が始まって…
 「適応障害」と診断したことの波紋/主治医ではないひとりの精神科医として
第二章 雅子さまの本当の病名は
 1 うつ病と適応障害の境界
 環境の激変が引き起こす適応障害
 適応障害と日常的な反応の線引きはあいまい
 うつ病と適応障害の線引きは…/急激なストレスが特定できれば適応障害
 「適応障害」と診断するのはかなり特殊なケース
 なぜ適応障害と発表されたのか/一般的なうつ病、特殊な適応障害
 抗うつ剤SSRIの功罪
 2 複雑化する「うつ病」という概念
 SSRIでは改善しない躁うつ病/躁うつ病の診断はなぜ難しいか
 うつ病と躁うつ病の間に広がるグレーゾーン/オバマもヒラリーも「軽い躁」?
 診断名は適応障害のままでよいか/療養の長期化の意味するもの
 ストレスは続いているのか/雅子さまの本当の病名は
 「治療の一環としての私的外出」が問題に
 雅子さまは「ディスチミア親和性うつ」なのか
 はっきりとした診断名をつけることの難しさ
 仕事を持つ若い世代に多い「逃避型抑鬱」
 混乱する医療現場/揺れ動くうつ=「新型うつ」
第三章 「新型うつ」の人たち
 1 新型うつの典型例から
 診察室で増えている「新型うつ」/「申し訳ない」とは言わない
 時間をかけてもなかなか回復しない/休職期間中に海外旅行
 旅先では元気でも、復職が近づくと不調に/症状に波がある
 家庭崩壊を引き起こす例も/仕事をさせてもらえないことにいらだち
 「元の部署に戻れなければ治らない」
 会社には行けないがボランティアはしたい
 医師として共感しにくい患者の言い分
 復職リハビリの現場にもとまどい/「新型うつ」は甘えているのではない
 2 新型うつはなぜ増えたのか
 新型うつ急増の理由 ー匆颪篆場の変化
 新型うつ急増の理由◆仝朕佑琉媼韻諒儔
 「新しい公務」を模索する皇太子/「私らしく生きる」の落とし穴
 「こうありたい自分」と実際のずれ/雅子さまの膠着状態
第四章 なぜ治りにくいのか
 1 雅子さまはどんな治療を受けている?
 治療方針から読み取れること/万能薬SSRIを投与か
 カウンセリングの基本「支持」と「傾聴」/認知療法とはなにか/行動療法
 認知行動療法と曝露法
 2 治療にはどんな制約があるか
 雅子さまはなぜ治りにくいか/治療環境の制約
 医師と患者が対等な関係でないという制約
 「公務でリハビリ」は不可能という制約
 自分の不完全な姿を見せることへのためらい
 産業医と主治医の違い/二一世紀の労働の“風景”
〜雅子さまと「新型うつ」の人たちへの処方箋〜
あとがき


これまでの「うつ病」「うつ」とは異なる不調を訴えて来院する人々を、「新型うつ」と仮定し、その症状の具体例と、そのことによって引き起こされる新しい問題を採り上げる。さらに「新型うつ」の症状と、皇太子妃の容態の類似点を挙げ、皇太子妃が「新型うつ」なのではないか、という言質は丁寧に避けながら、しかしそのことを暗に仮定して、話は進められる。
現行の治療がなかなか効果を表さない新型うつだが、かれらがどのように治癒へ向かうのか、その有効と思われる方法を提示する。
しかしそれは、この社会という場所の変化とほぼ並行して、また密接な関係のうちに変遷する症状であるがゆえに、効率的な回復は容易ではないだろう、という暗い見通しも同時に示される。
-----------
目次見ただけで内容がわかるようなw
平易な文体、キャッチーな内容、話しかけ口調での、なんつか、ある意味勉強になるよなあw


20100708借
学術書みたいの 社会科学 / comments(0) / trackbacks(0)
Comment








Trackback
この記事のトラックバックURL: http://blog.coo.sunnyday.jp/trackback/1088238