活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
塚谷裕一『異界の花』
塚谷裕一『異界の花 ものがたり植物図鑑』
マガジンハウス、1996.7、216p、1600-

無季・春
コインロッカーのブーゲンビリア―村上龍
伐られたガジュマル―安達征一郎
コウゾ先生―筒井康隆
トロビズメン―内田百間
正月の梅―夏目漱石
わさびの花咲く―井伏鱒二
樹上の菫―川端康成
唇草―岡本かの子
牡丹の墓―三島由紀夫

初夏・夏
マロニエとパリと―岡本かの子
杜若の役目―三島由紀夫
みちのくのしのぶもじずり―深沢七郎
トンネルの石斛―横光利一
白百合―北原白秋
戦後の松葉牡丹―林芙美子
夏の稲―志賀直哉
酔芙蓉のしくみ―倉橋由美子
南の島の夜の浜木綿―島尾敏雄
南洋の夾竹桃―中島敦
煙草の木―宮沢賢治

山の夏・初秋
お花畑のクルマユリ―倉橋由美子
虫取り菫のたとえ―芥川龍之介
毒薬トリカブト―倉橋由美子
ササの花の咲くとき―開高健
梅鉢草の見分け方―泉鏡花
白い桔梗と美女の霊―泉鏡花
ごんごんごまの本名―泉鏡花
秋山のつるりんどう―泉鏡花
スズメノヒエと小えびの卵―井伏鱒二

秋・冬
ホオズキの怪―泉鏡花
野菊の季節―伊藤左千夫・倉田百三
シュウカイドウの庭に―永井荷風
紫苑の怨―石川淳
菊の精―内田百間『菊』と『かざしの姫君』
ムラサキシキブの記念―庄野潤三
青桐のしるし―木崎さと子
山茶花の童謡―夏目漱石
大正の頃の洋花―寺田寅彦
十二月のダリヤ―山崎豊子
鏡花えがく栃の実〜あとがきにかえて〜

植物・植物用語解説
掲載作品著者索引




文学作品中に現れるさまざまな植物を同定し、そこから作中の季節や場所を類推したり、場合によってはその齟齬をこっそり指摘したり、または作品と、取り上げられた植物との稀な邂逅を愛でたり。
取り上げている作品も、メジャーどころからマニアックなものまで。ひとつひとつが数ページずつなので、日々の細切れ読みにもいいかもしれない。
個人的には倉橋由美子がいくつか入っててよかった。「衒学的」って、うん、その通りなんだけどw

ちなみにわたしは、栃の実といえば『モチモチの木』です。

20100702借
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