活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
映画『遠くの空に消えた』
『遠くの空に消えた』
日本、2007、144min
監督:行定勲
主演:神木隆之介、ささの友間、大後寿々花、小日向文世、三浦友和
http://to-ku.gyao.jp/

ある田舎の村。
空港建設を強行しようとする国と、それに反対する地元との闘争で揺れる。
空港公団から派遣された父についてこの村にやってきた亮介(神木)は、
ガキ大将公平(ささの)と、肥だめに落ちたのをきっかけに仲良くなる。
泥まみれで遊ぶ日々、ふたりはUFOと交信しようとする少女(大後)と
出会う。
終わらない夏休み、秘密基地。
子どもたちの時間をよそに空港問題は荒れ、ささやかな惨劇ののち、
少年たちは決心する。
ある満月の夜。
ここを潰して空港を作ろうとする大人たちと、
それにまともに反対もできない大人たちへの、ぼくらの宣戦布告だ!
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・・いや、公開時期が時期なので、わたしはてっきり成田空港の例の闘争が
メインの硬派な映画なのかと思ってましたよ。
舞台は架空の村。
全てに、どことなく現実感のない風景。
書き込まれない日常。
唐突なエピソードの羅列。
どこも何もすっきり落ちない伏線の数々。
全てが中途半端。
144分長!

いったい何がしたいんだ!!

『夕凪の街 桜の国』を見に行った劇場でポスター見て(『夕凪〜』もいまいちだったなあ。。)、
ちょっとおもしろそうかも、と思ってたけど、実際劇場で見なくてよかったぁ。
エンディングはCoccoに救われたね、マジで。
何かに似てる、と思いながら見てたけど、「ルナ・パパ」だ。
そうだ、クストリッツァのにおいもする。
どうせやるならあれくらいぶっ飛んだファンタジーにすればよかったのに。

神木のほほの線の美しさと、ささのの名演に★ひとつ。
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映画『トニー滝谷』
『トニー滝谷』
2005、日本、76min
監督:市川準
主演:イッセー尾形、宮沢りえ
http://www.tonytakitani.com/

トニー滝谷の本当の名前は、本当にトニー滝谷だった。
ジャズミュージシャンの父親(日本人)からトニーと名づけられたトニーは、
産褥で亡くなった母親(日本人)の顔を知らない。
演奏旅行で留守がちの父親だったので、トニーはほとんどひとりで生活し
ひとりで成長した。
父は、父親に向いた人間ではなかったし、トニーも、息子に向いた人間ではなかったのだ。
子どものころから絵が好きで、特にメカニカルなものを精巧に描くことに長けていた
トニーは、美大を経てイラストレータになった。
35歳になるころには、トニーはちょっとした資産家になっていたが、
それまでつきあったどのガールフレンドとも結婚する気にはならなかったし、
自分が結婚することになろうとも思わなかった。
ある日、15歳年下のかの女が、原稿を取りにかれの事務所を訪れるまでは。
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『ノルウェイの森』も映画化するし、見ておこうと思ってDVDを借りてみた。
なんかすごい既視感の強い映画だなあと思ってたけど、これ劇場に見に行ったんだったわ。
ハルキで宮沢りえで市川準で、見に行かないはずはなかったな(笑。
原作は、父の死後、遺品のレコードを全て処分したところで終わる。
その後は、この映画のオリジナルだ。
妻の元恋人からの非難、面接を受けにきた女への電話。
トニーの孤独な時期は一度終わり、そしてかれは本当の孤独を知ったのだ。

こんな綺麗な映画作った人、もう死んじゃったんだなあ。

★★★★


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映画『憑神』
『憑神』
日本、2007、107min
監督:降旗康男
主演:妻夫木聡、夏木マリ、佐々木蔵之介、西田敏行ほか
http://tsukigami.jp/index.html

幕末。
将軍の影武者を代々勤める別所家(でも貧乏)の次男、彦四郎は、
同輩・榎本武揚にも一目置かれる秀才。
しかし婿養子に入った先からふとしたトラブルがもとで離縁され、
閑職の兄のもとで居候生活を続けている。
馴染みのそば屋の親父・甚平から向島の「三巡稲荷」への参拝を勧められた彦四郎は、
その日の帰り道に見つけた「三囲稲荷」という小さな社に柏手打って頼み事をする。
翌日、かれの前に現れた向島の呉服問屋・伊勢屋は、問いつめる彦四郎に仕方なく告白した。
「わたくしめは、貧乏神でございます。。」
彦四郎は、こともあろうに貧乏神、疫病神、死神を祀る祠に、手を合わせてしまったのだ。
自称「出雲大社よりも霊験あらたか」という災いなす神々と、彦四郎はいかに対峙するのか。
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なんか機会がなくて見逃してた。
予想外にシリアスな方向に話が進んだので、ある意味びっくり。
劇場というより、のほほんと自宅で見るとか、
国際線の中でうとうとと見るのに向いてるかも。
エンディングの米米CLUBがめっぽうよかった。「御利益」って(笑。

★★★
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映画『誰も知らない』
映画『誰も知らない Nobody Knows』
2004、日本、141min
主演:柳楽優弥、北浦愛、YOU他
監督:是枝裕和
http://www.kore-eda.com/daremoshiranai/index.htm

2DKのアパートに越してきた、母と少年。
父は海外に赴任中のふたり暮らし、と大家に母は説明したが、
実際には少年には父がおらず、家族は母と、兄弟4人の計5人。
引っ越し荷物のスーツケースの中に、幼い弟と下の妹、
夜に紛れてアパートにやってきた上の妹。
4人とも出生届が出されていないため、学校にも行けない。
学校なんかいいところじゃないよ、と母はいうけれど。
奇妙な、しかしある意味あたたかい生活。
しかしあるとき、母が家を出た。
残されたのは少年に宛てた短い手紙と、封筒に入った10数万円。
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胸が痛くなるような話だった。
いちおうこれは実話を元にした作品ではあるのだけれど、
経済的に保証されない、大人の庇護がない子どもというのは、
なんと悲惨なことだろう。
そして彼らを救う術を、明確には持たないわれわれの社会。

といいつつ、テーマは重く受け止めたけど、
ちょっと冗長に長すぎる印象もある、かな。。
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映画『となり町戦争』
映画『となり町戦争』
2007、日本、114min
主演:江口洋介、原田知世
監督: 渡辺謙作、原作: 三崎亜記
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/tonarimachi/

典型的な地方中都市で旅行会社に勤める僕。
ある夜、新聞紙の上で爪を切っているときに、思いがけない
記事を見つける。
「舞坂町はとなり町・森見町と戦争を始めます。
開戦日5月7日。終戦予定日は8月31日。」
知らないうちに戦争は始まり、新聞の「今日の戦死者」の数は増え、
自覚のないまま、僕らはその渦中へと引き込まれていく。
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