活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
藤田和日郎『邪眼は月輪に飛ぶ』
藤田和日郎『邪眼は月輪に飛ぶ』小学館、2007.5.2、
196p、524-


「それ」に見られた生き物は全て死ぬ。
目から、耳から血を吹き出して。
「それ」を唯一傷つけることができた猟師は、
巫女であった元妻の命と引き替えにそれを可能とした。
あともう少しで「それ」にとどめがさせる、というそのとき、
飛来した某大国の軍が「それ」を持ち去った。
泥沼化した西の国との戦争の最終兵器として使おうと。
<ミネルヴァ>と名づけられた「それ」、
シロフクロウのかたちをした「それ」は、よりによって日本国内に逃げ出す。
物見高いテレビ局のせいで全国の電波に乗った<ミネルヴァ>は、
日本中に多大な死者を出す。その中には多くの閣僚も含まれていた。
某国は失地を回復するべく軍と工作員を動員。
<ミネルヴァ>狙撃のメンバには、かの猟師・鵜平も含まれていた。
-----------
月輪を「がちりん」と読めるのは、一部研究者/好事家を除けば、
『うしとら』の愛読者だった人たちだろう(笑。
うん、リアルタイムで『うしとら』読んでた人が、
ちょうど大人になって読むかな、「スピリッツ」みたいな。

『スプリンガルド』でも思ったけど、
藤田は絶対、少年誌の方がいいと思う。

2007.12購入
★★
コミック ハ行 / comments(0) / trackbacks(0)
藤田和日郎『スプリンガルド』
藤田和日郎『黒博物館 スプリンガルド』講談社、2007、
244p、590-


スコットランドヤード内に実在する「ブラック・ミュージアム」の
キュレーターが、博物館を訪れた人にその所蔵品を説明する趣向。
19世紀、ロンドンを震撼させた「バネ足男」事件の舞台裏とその顛末。
-----------
藤田和日郎の新境地、なのかとも思ったけれど、
連載時にもちょっと思ったけれど、
このジャンル、藤田にはたぶん似あわない。
少年誌のが全然生きると思うんだけどなあ。
あと19世紀ロンドンを舞台にするとなると、
偏執的に細かい仕事をしているリアルタイムの
漫画家がいるから(笑)、衣装だ背景だ、ってとこで
どうしても比べてしまうなあ。
でもまあ、これから大化けするかもしれないけど。
むう。

ところでこのキュレーター、勤務中に所蔵品を
強奪されちゃだめじゃん(笑。

20070924購入
★★
コミック ハ行 / comments(0) / trackbacks(0)
藤田和日郎『からくりサーカス』43巻
藤田和日郎『からくりサーカス』43巻、講談社、
本巻完結


そして、みんな、幸せに暮らしました。
200年にわたる兄弟喧嘩、ついに決着。
「最古の四人」の笑顔に涙。

さあ君は、君のサーカスに
  →参加する
  →参加しない

★★★★
20060814購入。
コミック ハ行 / comments(0) / trackbacks(0)
藤田和日郎『からくりサーカス』
藤田和日郎『からくりサーカス』42巻(講談社)
 あと1巻で終わりなんて!
 っていうか、終われるのか!?

 『うしおととら』の最終巻1冊前の盛り上がり方から見ると、
 どうも、ほんとに終わるのか、な感じが否めない。
 これって『からサー』の主人公が誰なのかが、
 どうにもあやふやだからなんじゃないか。
 『うしとら』も、完全にうしおをとらが食ってしまってたけど、
 幸いとらに爆裂な人気があったから、うしおのよさも次第に引き立っていく、と
 いうような感じがあったけど、
 主眼をマサルに置くべきかナルミに置くべきか、
 悩むうちにここまできてしまったような、どうにも不完全燃焼な印象。

 『からサー』で、いちばん自分が盛り上がったのは、
 人間フランシーヌ、アンジェリーナ、人形フランシーヌ、の一連の物語。
 かの女らの人生の濃さを見るに、フェイスレスの策略なんて、
 全然どうでもいい(笑。
 というか、かの女たちの物語が背後にあるからこそ、この『からサー』という
 お話が、形を成せているんじゃないのかな。
 物語中の過去の人物たちに比べると、物語中の現代を生きる人物たちに、
 あまり魅力を感じない。個々のエピソードは悪くないのに、どうも今ひとつ。

 でも話の構成も深さも、『うしとら』よりずっと深く、興味深いと思う。
 惜しむらくは、その深さをあまり生かし切れていないような印象が
 否めないこと。
 でも、最終巻を楽しみに待ちます♪

★★★
20050524購入。
コミック ハ行 / comments(2) / trackbacks(0)