活字中毒者の乱読日記 印象批判100%
高田桂子『ざわめきやまない』
高田桂子『ざわめきやまない』理論社、1989.3、
19cm、286p、1200-


中学3年の9月、突如母が家を出た。
「時間をください 三カ月
 必ず帰ります
 許して 里子    母」
父親も単身赴任で家にいないため、ひとり取り残された里子を
京都から駆けつけた祖母が支える。
母の母との、3か月の共同生活。
その中で、里子は祖母の女性としての人生を見、
母の女性としての人生を思い、
みずからの女性としての人生を考えてゆく。
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久々に再読。
中学生のときに読書感想文用に購入し、
高校生の時にこれで読書感想画を描いたんだった。
30過ぎて読むと、しみじみ、自分が(ある程度)成長したんだ、
という気持ちになるな。
それにしてもこの本には影響されたなあ。
その後、フェミ系の思想にそまってゆく発端が
この本だったといっても過言じゃないくらい。
10代から20代初めのころの猛々しさは薄れたけど、
ああ、わたしは確かに、もっと頑張れる。

この人、もっと他に書いてないのかな。探してみよう。

★★★★
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アントワーヌ・B・ダニエル『ピューマの影』
アントワーヌ・B・ダニエル、版田由美子訳
『ピューマの影 インカ…(1)』河出書房新社、2003、319ページ


フランス人3人の合作。
故郷の村をインカ帝国に滅ぼされた、青い目の少女アナマヤが主人公。
その青い目は誰からも忌避されるが、11代皇帝の命によって、
かれの死後、かれの魂のこの世に於ける妻として、
宮廷に仕えることになる。
12代皇帝の座をめぐって、異母兄弟が流血の抗争を繰り返すとき、
ペルーの黄金を狙うスペインの艦隊が、まさにアンデスを越えて
帝国に襲いかかろうとしていた。

アナマヤは次第に巫女としての力を開いてゆくが、
皇帝へ殉死する人々を恐れたたり、生け贄という習慣に懐疑的であったり
そういうところはひじょうに西洋人的な人物造形をされている。
ピサロ一行の右腕となる人物、ガブリエルとアナマヤが恋に落ちる、という
なんというか、ひじょうになんというかな設定(笑。

作者たちは、映画のような大作を、ということで3人で合作しているらしいが、
その「映画のような」というところが裏目に出ている部分もあるように思う。
映像ならなんの説明もなく、音もなく、ある人物の表情を映せばすむところを
わざわざ文章にしてしまわないと、小説の場合は読者にわからない。
結果、物語の進行上あまり重要と思えない人物やエピソードが多く挿入され、
その情報量の多さがかえって煩雑な印象を与えてしまう。

1冊300ページ超。全3巻。
読み始めたからには読了したいけど。。
1巻はアタワルパがピサロの捕虜になるとこまで。
はたして。
★★
20060701借。
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